共和党指名争いはロムニー氏有利だが、民主党オバマ大統領にも追い風【米大統領選・専門家の見方】


ロムニー候補は、予備選挙の長期化にともなって保守派の獲得にさらに力を入れる必要が生じるために、その主張を右傾化せざるを得なくなる可能性がある。結果的に、本選挙でオバマ大統領と対峙するに際して、無党派層の支持を得にくくなるリスクが存在する。

ここまでの予備選挙では、次々と現れる「反ロムニー」候補に注目が集まってきた関係で、ロムニー候補の主張自体はそれほど争点となってこなかったが、ロムニー候補の課題が鮮明になったことで、改めて保守派がその主張を問題視する展開も考えられる。

こうした状況は、仮にロムニー候補が本選挙でオバマ大統領に勝利した場合でも、保守的な勢力の支持を気にかけ続けなければならない状況を暗示している。ロムニー候補の穏健な姿勢にもかかわらず、党を牽引できない「弱い大統領」にとどまることで、選挙後も党派間の対立が続く可能性を示唆している。

当面の予備選挙の焦点は、「反ロムニー」勢力の集結。

「反ロムニー」勢力の受け皿としては、実質的にサントラム候補が残るのみ。次のニュー・ハンプシャー州(1月10日)でそこそこの結果を残せれば、保守派の多いサウス・カロライナ州(1月21日)では有利な戦いが望める。

ただし、その次に控えるフロリダ州(1月31日)は資金力・組織力が重要な州であり、そこまでに脱落した保守派候補の支持者をサントラム候補が集結させる必要がある。ペリー候補はサントラム候補支持に傾いている模様。一方、ギングリッチ候補はロムニー候補批判を強める方向にあり、実質的にサントラム候補にとっての援護射撃となるとの見方もある。

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