もともと共和党には、リンゼー・グラム上院議員やマイク・ターナー下院議員など民主党以上にウクライナ支援に熱心な議員も少なくない。
ゼレンスキー政権としては、こうした工作が実を結んで、トランプ氏がこれまでの「取引」路線から転換し「力による平和」路線に理解を示すことを期待している。
トランプの本気度を見極めるプーチン
一方、プーチン氏は、トランプ次期政権がウクライナ紛争の解決をめぐってどのような提案を出してくるのか、その出方を見守る姿勢だ。その提案内容でアメリカとロシアの関係改善への本気度を見極めたいと考えているはずだ。
ただ、現在の前線に沿って戦争を凍結するような提案が出てくれば、クレムリンがただちに受け入れるかどうかは微妙だ。プーチン氏とすれば、ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)への非加盟が明確にならなければ、国内的にも「勝利」として誇示することは難しいからだ。
先述したように、トランプ氏がロシアにとって、不利な妥協案を出してくるのではないか、との警戒感も念頭にあるだろう。
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