トランプの「経済政策」は2期目で大きく変わる ウォール街がホワイトハウスにやってくる
ラトニックもベッセントもコメントの要請には応じなかった。トランプの政権移行チームも同様だ。
ブラックストーン・グループの創業者スティーブン・シュワルツマンは先週、トランプ大統領は2期目ではより効率的で効果的になる可能性が高いと評している。
ポールソンは次期政権には参加しないことを示唆
次期大統領の周辺で、おそらく最も伝統的な共和党の代弁者であるウォール街の人物は、億万長者のジョン・ポールソンだろう。同氏は最近のインタビューで、規制、税金、政府支出の削減について語っている。
ポールソンは2007年、サブプライムローンによって住宅産業が崩壊することを予想して大儲けしていたことで知られているが、最近ではアメリカドルが長期的に下落すると見ているため、金投資を後押ししている。
しかし6日、ポールソンはスポークスパーソンを通じて、トランプ新政権で正式な役割を引き受けないことを示唆した。「彼はトランプ大統領の勝利を支援するために選挙活動に参加し、それが達成されたので、退くことになった」とスポークスパーソンは話す。
これまで同様、気まぐれなトランプ大統領の今後の具体的な政策動向には不透明な部分が多い。最初の任期中、同氏は対立する見解を受け入れ、しばしば考えを変えた。スタッフの入れ替わりも激しく、今回も彼のアドバイザーが変わる可能性が高い。
しかし、11月5日から6日にかけての夜間のインタビューでは、トランプの出馬に反対していた金融界の人々でさえ、トランプの当選は経済やビジネスにとってプラスになるだろうと楽観的な見方を示していた。金融市場もそれを感じ取り、アメリカ株は急騰した。
特に投資家や経営者たちは、次期大統領が独占禁止法問題に厳しい政府高官を追い出してくれるのではないかと期待していた。その筆頭がリナ・カーン連邦取引委員会委員長で、ウォール街経済の生命線であるM&Aに重きを置き、訴訟を起こして複数の取引を阻止してきた。