伊藤忠が狙う「アニメ・IPで1000億円」構想の衝撃 ついに本気!「おぱんちゅうさぎ」アジア展開も

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スカパー側で「グラゼニ」などのアニメ作品をプロデュースしてきた、スカパー・ピクチャーズの長内敦社長も「総合商社の海外ネットワークを強みにできれば、(アニメプロデュースの競合他社と)面白い競争ができるのではないか」と意気込む。実際、「チ。」の海外商品化ビジネスについても、Rights & Brands Asiaが支援に向けて検討を進めている。

スカパー・ピクチャーズは今後5年で約10作のアニメをプロデュースする算段で、こちらも2029年の流通総額500億円が目標だ。

1000億円実現へシナジー深化がカギ

ライセンスビジネスとスカパー・ピクチャーズの目標値を合算すれば、伊藤忠がエンタメ・IPビジネスで狙う事業規模は1000億円に上る。この青写真を実現するうえで重要となるのが、Rights & Brands Asiaとスカパー・ピクチャーズのシナジーの深化だ。

スカパー・ピクチャーズにおいて、IPコラボの需要が溢れかえるような作品をプロデュースできれば、Rights & Brands Asiaはコラボ案件の運用・企画力を対外的にアピールできる。IPホルダーからの期待値が高まれば、新たな人気キャラクターの商品化権獲得につながるだけでなく、Rights & Brands Asiaと密接な関係のスカパー・ピクチャーズにヒットの見込みが高い原作も集まりやすくなるわけだ。

ただ、スカパー・ピクチャーズのプロデュースした「チ。」は作品性を高く評価される一方、出版大手の漫画編集者からは「キャラクターグッズがよく売れるタイプの作品ではないだろう」という声も上がる。

現状の製作パイプラインには「商品化の需要が強い作品ばかりが控えているわけではない」(長内社長)ため、前述のシナジーが最大化されるフェーズとは言いがたい。

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