ZOZO、主催する米国ゴルフツアーから撤退?の真相 創業者前澤氏の鳴り物入りで始まり今年6年目
ZOZOチャンピオンシップは、ZOZOとPGAツアーが主催する。ZOZOグループは、ご存じのとおりファッション通販サイトZOZOTOWN事業を主軸に事業展開している。
なぜ、ZOZOがPGAツアーを主催するようになったのかは、創業者の前澤友作氏によるところが大きい。実際、1回目の表彰式では、前澤氏が大会名誉会長として、優勝したウッズと共に出席している。
前澤氏が17のセレクトショップを集積したファッション通販サイトZOZOTOWNの運営を開始したのは、2004年。2007年に東証マザーズに上場し、2012年に第1部に市場変更している。2019年ヤフー株式会社(現・LINEヤフー株式会社)との資本業務提携を発表。前澤氏が退任し、後任として澤田宏太郎氏が代表取締役社長兼CEOに就任している。
ZOZOがPGAツアーの主催者になった理由について畠山氏は、「前澤氏のゴルフへの愛が強かったのはもちろんですが、ZOZOの持っているビジョンと、ゴルフの持っているビジョンが一致していることです」と話す。
「ZOZOロゴマークの〇△□には、みな形は違うが面積はみな同じで、『みんな違うけどみんな一緒』という考え方があります。ゴルフも年齢・性別を超えて同じフィールドで一緒に戦い楽しめるスポーツで、根本で理念が一致しています」
つまり、企業理念とゴルフへの思いが、ツアー開催の大きな動機といえる。なお、ZOZOが掲げている企業理念は「世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。」である。
ノーコメントも言いたくない
来年以降の大会について畠山氏に聞くと、「何も言いません。ノーコメントも言いたくないです」とのこと。
では、継続の可能性について、PGAツアーのスケジュールから考察してみたい。
PGAツアーは、2025年のFedExCupレギュラーシーズン(1~7月)と、FedExCupプレーオフ(8月)のスケジュールを、すでに8月に発表している。一方、ZOZOチャンピオンシップが開催されている日程の10月を含む、9月以降のスケジュールはまだ発表されていない。
9月10日、日本で開催されたメディアセミナー で、PGAツアー・アジア太平洋社長のクリス・リー氏は、「毎年、日本でPGAツアーの試合を開催する」と発言したことが注目されている。日本はアメリカに次ぐ世界2番目のゴルフ市場であるため、PGAツアーにとっても重要な市場であることは間違いない。
もし、ZOZOが契約を継続しない場合、日本で大会を主催するスポンサーが別途、必要になってくる。
筆者の推定では、主催するには年間十数億円の費用が発生する。それを見越してもメリットが大きいと考える企業はどれだけいるのだろうか。
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