家で観る映画に迷ったら…週末の「気分別」3作品 エンタメ、社会派、ヒューマンドラマを楽しむ秋

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『モガデッシュ 脱出までの14日間』の劇中写真
映画『モガディシュ 脱出までの14日間』 ©2021 LOTTE ENTERTAINMENT & DEXTER STUDIOS & FILMMAKERS R&K All Rights Reserved.(写真:カルチュア・エンタテインメント提供)

敵対しているはずの両者が極限状態の中で歩み寄りながら、決死の脱出を試みる姿が実話を基に描かれた作品です。

韓国では2021年のNo.1ヒット作(興行収入・観客動員数)となり、海外を舞台にしながらも、朝鮮半島の南北問題を浮き彫りにさせた展開も秀逸な映画です。

国際的な社会問題を声高に訴えるだけでなく、誰でも楽しめるエンタメ映画に仕上げた韓国映画界の底力に感服させられます。驚くべきことに、近年になってようやく本事件の顛末が公表され、映画化が実現したという経緯がありました。

『モガデッシュ 脱出までの14日間』のジャケット写真
『モガディシュ 脱出までの14⽇間』/Blu-ray&DVD発売中/発売元:カルチュア・パブリッシャーズ/販売元:株式会社ハピネット・メディアマーケティング/©2021 LOTTE ENTERTAINMENT & DEXTER STUDIOS & FILMMAKERS R&K All Rights Reserved.(写真:カルチュア・エンタテインメント提供)

事件の顛末が“公表”されたという、韓国とのお国柄の違いにも驚くばかり。

知られざる史実を映画の題材にすることは、『大統領の陰謀』(1976)や『バイス』(2018)など、ハリウッド映画のお家芸的なジャンルだったりしますが、残念ながら日本映画ではなかなか成立しにくいジャンル。

この作品は、韓国と北朝鮮の大使たちが、“脱出”という同じ目的のために手を組むという展開によって、相互理解を描くのかと思えば、国際情勢の現実に翻弄されてしまうという苦い終幕は、平和であることの意味を多角的に考えさせられたりもします。

同時に、政治サスペンスであり、脱出劇を描いた人間ドラマでもあり、ド派手なアクションも満載で、特に大使館の“蔵書”を盾にしながら非常線を突破してゆく怒涛のカーアクションは痛快です!

日本の社会構造をあぶり出す『さがす』

土曜日の気分とテーマ:
ゆっくり時間があるので、ふだん見過ごしていることにも目を向けたり、じっくり考えごとをしたりできる社会派な作品
『さがす』(2022)
Netflix/Amazon Prime Video/U-NEXT/Huluにて定額内で視聴可能(2024年11月6日時点)

交番や駅など街の掲示板に貼られた重要指名手配のポスターは、誰しも一度は目にしたことがあるはず。

『さがす』(2022)は、生活が楽になるからと「指名手配中の連続殺人犯を捕まえたら、300万円の賞金がもらえる」と冗談めいて話していた父親が、突然失踪してしまう事件の顛末を描いた社会派のミステリー映画。

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