首位から5位へ凋落した「ワーゲン」反撃への狼煙 EVシフトの旗手…ではなかったしたたかな姿
では、これからのフォルクスワーゲンはどうなっていくのか。フォルクスワーゲン グループ ジャパンの担当者にこれからの戦略を聞くと、次のような答えが返ってきた。
「電動車とエンジン車を2本柱としていきます。販売ネットワークでは、急速充電インフラを整えてゆく予定です。来年は、ID.BUZZやID.2を導入するので、電動車の比率はもっと高くなることでしょう。一方で、エンジン車も新しいティグアン、パサート、そして改良したゴルフを導入します」
電動車として、EVのミニバンである「ID.BUZZ」とコンパクトハッチバックの「ID.2」が導入され、エンジン車ではフルモデルチェンジされたミドルサイズSUVの「ティグアン」とステーションワゴン専用車となった「パサート」、そして改良されたいわゆる「ゴルフ8.5」が、これから日本市場に登場するというわけだ。
これにより電動車もエンジン車も、どちらもフレッシュで充実したラインナップが揃うことになる。
ティグアンは、7年ぶりのフルモデルチェンジでゴルフ8.5と同様にマイルドハイブリッド(MHEV)の「eTSI」と、ディーゼルの「TDI」をラインナップ。
パサートは9年ぶりの刷新でeTSI、TDIにくわえて、プラグインハイブリッド(PHEV)の「eHybrid」も展開。そして、ゴルフ8.5は、新しいインフォテインメントシステムと内外装のブラッシュアップを売りにする。
2025年は“反撃の年”になるか
改良版T-Crossの印象の良さを鑑みれば、新しいティグアン、パサート、ゴルフ8.5の出来栄えは大いに期待できる。充実した新車攻勢により、電動車とエンジン車という2本柱戦略は、より効果を高めることであろう。
近年、パッとしなかったフォルクスワーゲンであるが、来年は相当に期待できるはず。2025年はフォルクスワーゲンの“反撃の年”となるであろう。
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