50議席減もある?自民「公認・非公認」騒動の末路 公明党も巻き込んで訳がわからない状態に

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「勝てそうな候補は残し、勝てない候補を斬ったのではないか」と、ある自民党議員は語る。たとえば東京9区で非公認となった今村氏だ。同氏は2012年の衆院選で日本維新の会から比例東京ブロックで当選し、1期務めた後に2015年に自民党に入党したが、2017年の衆院選で比例東海ブロックから出馬して落選。2021年の衆院選では東京15区で落選した後、新設された東京9区の支部長に選任された。

一方、東京9区では、2021年に公職選挙法違反で議員辞職し、自民党を離れた菅原一秀氏の復党が10月9日に認められた。自民党は当選したほうを追加公認する予定で、もともと旧東京9区で分厚い支持層を持っていた菅原氏は、今回の衆院選では今村氏の事実上の“刺客”といえる。

「刺客」を巡って党内でもさまざまな動き

もっとも自民党の森山裕幹事長は10月7日、非公認候補には刺客を立てない方針を明らかにしている。「裏金問題」で自民党を離党し、和歌山2区に出馬予定の世耕弘成氏についても、「若いし、将来もある」と刺客を送ることに反対した。森山氏自身も2005年の郵政選挙で、刺客を立てられた経験がある。

しかし、党内には刺客を立てるべきだという意見もある。ある若手は党幹部からこっそりと、非公認の選挙区での出馬を打診されたという。自民党の選挙区を他党にとられたくないのか、それとも自分の“手下”を増やそうという魂胆なのか――。自民党内では密かに「次」を狙った動きが見られる。

10月9日の会見で石破首相は、衆院選の勝敗ラインを「自公で過半数」と明言した。これは歴代の自民党総裁が建前として述べてきたことだが、今回の衆院選では「50前後の議席減」の予想も現実味をみせている。

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