昭和シェル、ソーラー子会社はどう戦うのか

厳しさを増す太陽電池市場

また、これまで需要をリードしてきたメガソーラーについては、金融機関が融資を躊躇するようになった。結果的に、すでに認定済みの案件を確実に実行することが重視され、それら残存案件を巡る価格競争が激しさを増している。

その中で当社は、太陽電池1モジュール当たりの出力を上げて、製造単価を下げる余地をまだ持っている。市場価格の下落に対して一定の対応はできており、今後も強化していく。他の多くのメーカーは輸入でパネルを調達しており、円安も相まって原価が上昇する中、収益が悪化しているようだ。当社も市場環境は一緒だが、自社の国内工場で製造している強みは生かされている。BOTを推進するのも、モジュール価格が下落する中、発電所という形で一括売却することで付加価値を取っていく戦略だ。

――太陽電池モジュールの単価はどれくらい下がっているのか。

国内では過去1年間で15%程度は下がっているのではないか。メガソーラー向けなど、分野によっては2割前後低下している。価格競争が激化した要因としては、プレーヤーが多くなったこともある。中国勢などの外資には販売チャネルで制約があったが、メガソーラー向けなどでは価格を切り口として国内勢からシェアを奪うことも増えた。一方、メーカーとしての信用力や親近感を重視する個人住宅などの施主は、国内メーカーの指定が多い。

ターゲットは住宅向け

――今後、業績をどうやって建て直していくのか。

まず、今後の持続的な成長性を考えて住宅市場向けを強化する。年間を通じた発電量が相対的に多く、コストパフォーマンスの高い当社の太陽電池の優位性をアピールし、そのための販売チャネルを質量ともに拡充していきたい。

トヨタホームに採用された太陽光パネル

販売代理店はここ数年、”FITバブル”に少し酔ったところがあり、大型案件に注力するあまり、戸建て住宅の世帯主への訴求力が弱まった。今後、われわれが代理店と一緒になって、個人客へのアプローチを強める。顧客に対する説明マニュアルを作って、まず太陽光発電に興味を持っていただき、そのうえで当社製品の違いを知ってもらう。

新築住宅については、当社製品の優位性を伝え、採用してもらうように努める。現在、ナショナルブランドのハウスメーカー10社程度に採用してもらっているが、地方の地場メーカーも含めて数を増やすとともに、すでに採用してもらっているメーカーには他の住宅シリーズでもラインナップに加えていただけるようにする。

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