家で作るハンバーグ、「店の味」が出せる簡単なコツ 秋の味覚「きのこ」を使ったクリームソースが絶品

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煮込みハンバーグ きのこクリームソースの材料
合いびき肉      250g
玉ねぎ        1/4個
生パン粉       10g(乾燥の場合は牛乳小さじ1を足す)
塩          小さじ1/4
★きのこクリームソース
マイタケ       1パック
しめじ        1パック
生クリーム      200ml(乳脂肪35%)
ディジョンマスタード 小さじ2(あれば)
ハンバーグの材料の一部
マッシュルームやブロッコリーなどを一緒に加えても

今回は肉感を残した歯ごたえのあるハンバーグに仕上げます。特殊な材料が1つあります。生クリームです。

生クリームはスーパーでは乳製品のコーナーで売られていますが、「ホイップ」などの商品名で販売されている「植物性」と乳脂肪分のみの「動物性」があります。料理に使うのは後者なので間違えないようにしてください。

生クリームは1パック350円〜400円くらいと比較的高価なので、購入されることが少ない食品かもしれません。

しかし、生クリームを使わずにクリームソースを作る場合はバターと小麦粉を炒めてルーを作り、そこに牛乳を加えホワイトソースとしてから煮込むという工程を踏む必要がありますが、生クリームを使えばこの手間と時間を一気に省くことができます。

さて、ハンバーグの肉だねから作りはじめましょう。まず加える材料は塩です。

ひき肉
ひき肉は冷蔵庫から出したらすぐに塩を加えます

塩を加えたら10回握っては離すことを繰り返しましょう。まず塩を加えることでひき肉のタンパク質の一部を溶かし、ひき肉同士を結着させるとともに、水分を抱え込ませてジューシー感を残します。

ひき肉に塩
温度が上がると結着が弱くなるので手早く行いましょう

副材料を加えていきます。副材料を加えてからはさっくりと混ぜるだけで大丈夫です。ハンバーグに欠かせない副材料がパン粉です。パン粉は加熱によってひき肉から流れ出る肉汁や脂を吸収するのでパサつき感を抑えてくれます。

パン粉とひき肉
手で擦り切れない玉ねぎは刻んで加えてもOK

中火にかけたフライパンにサラダ油小さじ1(分量外)をひき、4つに成形したハンバーグを焼いていきます。焼色がついたら裏返しましょう。

火を通したハンバーグ
中まで火が通ってなくても大丈夫です

ハンバーグを煮込み鍋に移し、同じフライパンできのこを加熱していきます。火加減は中火のままです。

きのこ
肉だねから出た脂をきのこにも吸わせます

ここで塩(分量外)をひとつまみ。きのこはゆっくりと加熱することでうま味が引き出されます。

きのこに塩
ここでの塩は味付けだけではなく、水分を引き出す働きがあります

これくらい焼き色がついたらOK。

きのこソテー
この状態できのこのソテーという料理です

煮込み鍋に移し、生クリームを1パック注ぎ、中火にかけます。1パックを使う分量にしているので余った生クリームをどうしたらいいか……と悩む必要もありません。

生クリーム
煮込み鍋は厚手のものが適しています

沸騰したことを確認したら蓋をして、弱火で8分煮込みます。

8分煮込んだハンバーグ
肉だねときのこから味が出てきます

蓋を開けて、中火で2~3分ソースを煮詰めます。スプーンですくってはハンバーグにかけることを繰り返しましょう。ハンバーグにかけたソースがすぐに流れ落ちずに絡まるくらいが目安です。火を止めてから、あればディジョンマスタードを加えて、塩加減を確認します。分量外ですが、黒こしょうを加えてもいいでしょう。

ソースを煮詰めたハンバーグ
煮詰める時間が長いと濃厚になるので、食べやすくするには煮詰めすぎないのがコツ

出来上がり。材料表には載せていませんが、乾燥パセリをふりました。滑らかなクリームソースが肉だねに絡んでこっくりとした味わいです。煮込みハンバーグは作っておいて、2日ほど冷蔵保存もできます(温め直すときは電子レンジが便利です)。

生クリームを1パック買う勇気さえあればお店のような濃厚、かつくどくない味わいが楽しめます。

完成した煮込みハンバーグ
ゆでたじゃがいもやご飯などを添えるといいでしょう
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樋口 直哉 作家・料理家

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ひぐち・なおや / Naoya Higuchi

1981年東京都生まれ。服部栄養専門学校卒業。2005年『さよなら アメリカ』で第48回群像新人文学賞を受賞しデビュー。著書に小説『スープの国のお姫様』(小学館)、ノンフィクション『おいしいものには理由がある』(角川書店)、『新しい料理の教科書』(マガジンハウス)、『最高のおにぎりの作り方』(KADOKAWA)などがある。

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