わずか19室、瀬戸内の高級宿「ガンツウ」の真骨頂 コロナ禍を経て「高級ホテル」が選ばれる事情

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アメリカのトランプ元大統領も宿泊しましたが、これからの日本のホテル業界を語るうえで、パレスホテル東京は「日本三大ホテル(帝国ホテルル、ホテルニューオータニ、The Okura Tokyo)」以上に重要なポジションを担っています。

客室の広さは、外資系ラグジュアリーホテルのスタンダードである45平方メートル以上。同じ丸の内アリアにある東京ステーションホテルのリニューアルとは違い、完全に取り壊し新しく建て直したことにも、強い覚悟を感じます。

また、2016年に「フォーブス・トラベルガイド」のホテル部門にて日系ホテルとして初めて5つ星を獲得し、それを9年連続で維持した点は特筆すべき点です。経営陣とスタッフの並々ならぬ努力のたまものでしょう。

また、2022年には建て替えから10年を迎え、外国人富裕層のニーズが高いスイートを6室増室して18室にしました。宴会場「山吹」のリニューアルも実施し、ハード面の投資も行うなど、攻めの経営を継続しています。

高額な費用をかけリブランドする理由

ホテルのリブランドとは、ホテルのブランドイメージやターゲット顧客層を変更することです。具体的には、次のような施策があります。

・ ホテル名称の変更
・ ロゴマークやデザインの変更
・ 客室や館内の改装
・ アメニティやサービス内容の変更
・ マーケティング・プロモーション活動の変更やシステムの変更

リブランドの目的はさまざまですが、主に考えられるのは次に挙げるものです。

・ 競争力強化:競合ホテルとの差別化を図り、顧客を獲得するため
・ 収益向上:新たな顧客層を取り込み、売り上げを増加させるため
・ ブランドイメージの刷新:古くなったイメージを払拭し新しいイメージを付与するため
・ 経営戦略の変更:ターゲット顧客層や事業内容を変更するため

近年では、コロナ禍の影響で業績が悪化したホテルや、新しい顧客層を取り込みたいホテルなどが、リブランドを実施するケースが増えています。

ホテルリブランドは、多額の費用と時間がかかるため、慎重な検討が必要です。また、顧客にどのように受け入れられるかも重要なポイントとなります。下記は、ホテルリブランドの成功事例です。

OMO5京都祇園 by 星野リゾート

築100年以上の京町家をリノベーションしたデザイナーズホテル。若い世代を中心に人気を集めています。

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