ダイソン「オーディオ参入」にストーリーはあるか 競争が激化する中で新規参入を決めた意図とは

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音質の面でも、両者の共通性は極めて高い。若干、周波数特性の調整を行っているようで、エネルギーバランスが異なると感じる部分もあるが、基本的なキャラクターはほとんど変わっていない。

誤解のないように加えておくと、決して音質が悪いと言っているのではない。 深みのあるサブベースから繊細な高音まで、あらゆる音を素直に再現するチューニングは、特にフラットな周波数特性に設定したときには、極めてモニター的で音楽ソースに込められている、細かなニュアンスの違いが克明に感じられる。

高性能バッテリーは商品開発の賜物

最大55時間という長時間駆動を実現し、急速充電機能により15分の充電で6時間の使用が可能なバッテリー性能は、空気清浄機だったDyson Zone向けに努力した開発者の成果を活かしたものといえるだろう。

OnTracの発売はDyson Zoneの登場時から予想されていたものだ。 日本での発売時、ジェイク・ダイソン氏に「シンプルにヘッドフォンに絞った製品に参入する意図はあるか?」と尋ねると明確には否定しなかった。

あれから1年以上。新しいストーリーが生み出されていないことに今回は驚かされた。

本田 雅一 ITジャーナリスト

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ほんだ まさかず / Masakazu Honda

IT、モバイル、オーディオ&ビジュアル、コンテンツビジネス、ネットワークサービス、インターネットカルチャー。テクノロジーとインターネットで結ばれたデジタルライフスタイル、および関連する技術や企業、市場動向について、知識欲の湧く分野全般をカバーするコラムニスト。Impress Watchがサービスインした電子雑誌『MAGon』を通じ、「本田雅一のモバイル通信リターンズ」を創刊。著書に『iCloudとクラウドメディアの夜明け』(ソフトバンク)、『これからスマートフォンが起こすこと。』(東洋経済新報社)。

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