中国の充電器ブランド「アンカー」急成長の理由 新製品は12ミリ超薄型で、電源プラグが可倒式
バッテリーや充電器のブランドとして知られる中国の「アンカー(Anker)」。
品質と手頃な価格を両立させるポジショニングを一貫して取り続け、充電にまつわるリーディングブランドの地位を世界で守っている(ユーロモニターインターナショナル、2023年10月に実施された調査に基づく)。
日本に参入した当初はECサイト、特にアマゾンに特化した戦略でファンを広げ、量販店への流通、携帯電話会社とのコラボレーション、そして直営店展開を拡大し、急成長を遂げてきた。日本国内における2023年12月期の売上高は494億円。前年比41%の成長を続けている。
2024年8月1日には、東京・渋谷の公園通りに、直営店「Anker Store」をオープン。アップルストアの隣、パルコの向かいという好立地で、さらなるブランドの認知拡大を目論んでいる。
そんなアンカーは、8月8日に、充電器のプレミアムラインである「Anker Prime」(アンカープライム)シリーズの8つの新製品を発表した。
直営店のオープンと新製品を仕掛けるアンカー・ジャパンのCEO、猿渡歩(えんど・あゆむ)氏に話を聞いた。そのインタビューからは、ユーザーのトレンドとの対話を重視する、急成長の理由を発見することができた。
渋谷直営店の"勝算"
アンカーが渋谷に開店した直営店は、同社の直営店としては初の2フロア。それまで向かいにある商業施設のパルコにポップアップストアがあったが、路面店に移り、5倍の床面積に増床した。
「旗艦店として作っていきたい」というアンカーの猿渡CEOの肝いりだ。
「渋谷は非常に賑わっており、若者の数も多いです。渋谷パルコに出店した店舗の売り上げも好調で、しかしもっとリーチを増やしたいと考えていたところでした。
路面店としては表参道を先にオープンさせ、手応えをつかんでいました。今回の渋谷は、アップルストアの隣という立地の良さ、パルコでの実績もあり、これまで複数フロアというチャンスも少なかったので、出店を決めました」(猿渡氏)
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