"オヤカク"増加の「なぜ」就活に介入する親の実態 保護者に電話「内定に賛成していただけますか」

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面接 オヤカク
終身雇用が前提だった親世代と、転職を重ねて自律的にキャリアアップしていくのが当然という感覚の若者世代とでは、「会社選び」の基準が違ってもおかしくはない(写真:eizan/PIXTA)

企業が保護者に内定や入社の確認をする「オヤカク」が増えている。オヤカクが増加傾向にある背景には何があるのか。大学教員が明かす、いまどきの就活事情。AERA 2024年9月16日号より。

親の「言いなり」で進む就職活動

「保護者が有名な大手企業しかエントリーを認めず、大学4年の秋まで内定が取れなかった学生もいます」

当記事は、AERA dot.の提供記事です

こう吐露するのは、学生の就活相談に応じてきた大学教員の50代女性だ。

なかなか内定が取れず思い悩んだ学生が就活相談に訪れたのは夏休み明け。面談をしたところ、本人ではなく保護者が「大手」にこだわっていたことが分かった。

女性は学生に「もう少し内定の取りやすい、大学に求人票が来ている大手以外も視野に入れてみれば」とアドバイス。

その後、保護者も現実を受け止めて方向転換を認め、そのタイミングで地元企業の追加募集が出て、秋の終わりにかろうじて内定が取れた。女性はこう振り返る。

「最初から大手以外も検討に入れていれば選択肢も多く、本人もしんどい思いをしなくて済んだと思います」

一方で女性は、親の介入に困惑しながらも最後まで「言いなり」の形で就職先を決めなくてよかった、とも思うという。

「親の希望する会社に就職できたとしても、その先が心配です。少しでも逆境にさらされると、『自分が希望した就職先ではなかったから』と、すぐに退職してしまうことにならないか。実際、そういうケースは少なくありません」

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