日本株の底入れがようやく近づいてきた? テクニカル面から見れば株価は反転の可能性

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3つの指標のうち、②は相場で「株価の体温計」とも表現される。特に天井圏よりも底値圏での信頼性が高いとされる。算出法は、一定期間(通常25日)における市場(例えば東証1部)の値上がり銘柄合計数を値下がり銘柄合計数で割って百分比を出すものだ。

この場合、おおよその目安として底値圏が70%前後、大底圏が60%台といわれている。一般的に「セリング・クライマックス」(出来高急増をともなって、売りのピークに達すること)の局面では、騰落レシオが一段と低下する。

ちなみに大底圏(60%台)まで達したのは、昨年10月以来である。当時は「IMFショック」「エボラ熱拡散リスク」「女性閣僚ダブル辞任」が重なり、日経平均は1万4500円台まで売られていた。その直後、日銀の追加緩和(ハロウィン緩和)をきっかけに1万8000円台まで急騰したことは記憶に新しい。

底値を探りつつ、1万9700円前後までの反騰も

2012年末以降のアベノミクス相場を振り返ると、底値の目安は長期トレンドを示すとされる「200日移動平均線マイナス5%~6%前後」となっている。2014年4月安値である1万3910円(ウクライナ情勢不安)、同年10月安値1万4532円(IMFショック)のときは、それぞれ200日線マイナス5%前後で下げ渋った。

8月25日の日経平均の終値は1万7806円だったが、この水準は200日線マイナス6%台まで達していた。なお、昨年末の値は1万7450円。足元の日本株は再び急落しているものの、年初来プラス圏を維持しており、長期投資家による利益確定売りとの見方もできよう。なお、日経平均の200日線は右肩上がりを継続、株高の傾向はいまのところ変わっていない。

これからの相場はどうなるか。9月前半を見通すと、3日にECB理事会、4~5日にG20、11日に「メジャーSQ」(SQは特別清算指数、オプションと先物のSQ算出が重なる日)、14~15日に日銀金融政策決定会合、16~17日に米FOMC(公開市場委員会)を控える。

ここからの日本株は為替動向や米利上げ動向をにらみつつ、再度底値を探る展開が想定される。当面の下値メドは昨年末の値1万7450円から200日線マイナス6%となる1万7900円前後だ。一方、上値のメドは、今回の下げ幅(3062円)に対しての「フィボナッチ比率」の一つである38.2%戻しや、200日線が位置する1万9000~1万9100円となりそうだ。

当面の株価は、モミ合いを続けながら日柄調整の展開となるかもしれない。ちなみに株価パターンからみた底入れの分岐点は1万9136円。仮に終値で同水準を上回れば、ショートカバー(損失限定の買い戻し)を巻き込みつつ、7月安値などがある1万9700円前後までの大幅反騰も期待できるかもしれない。

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