沖縄移住で「なじめる人」「なじめない人」決定的差 「出身はどこ?」という質問に込められた意味
しかし、同じ出身地、同じ高校出身とわかれば、その後の仕事は非常にやりやすくなります。地元意識も高いので、単に上下関係を強要するのではなく、どうしたら自分たちの地元が豊かになるかを考えているからです。
年功序列、そして派閥もある
例えば、沖縄本島北部・名護市はオリオンビールの工場があることで有名です。そのオリオンビールを中心に地元の有力者、有力企業を交えた勉強会が盛んに開催されていると聞きます。沖縄本島では那覇以外の地域、離島でも、こうした勉強会が行われています。
都会の那覇とは違い、本島中南部、北部、離島は沖縄県全体の経済政策の恩恵を十分に受けられていないこともあり、自分たちで自分たちの「生まれ島」(育った地域)を盛り上げたいという地元愛が強いわけです。ビジネスを考えているなら、こうした勉強会に参加させてもらえるような努力が必要になってくるでしょう。
笑い話のような話ですが、ある役場では「うちの役場には派閥があるんですよ」と。どんな派閥かと聞けば、小学校派閥だそうです。沖縄は特に地元出身者を採用する傾向が強いため、小学校派閥というワードが出てくるのです。実際にその派閥で、どんなことが起きるのか内情まではわかりませんが、それぐらい小さな社会であり、その社会のなかで「シージャ」は敬うべき存在なのです。
沖縄県民は、みんな「シージャ」を敬う。もしも、あとから先輩だったとわかった時には大変なことになります。だから県民同士でも生まれ年、出身地、出身高校は必ず聞いて確認するわけです。
ただし、内地と外国人について、この「シージャ」は別枠となっているので、ご安心ください。上下の関係を作りにくいから、年齢が上でも「シージャ」とはなりません。先輩であれば、先輩としての扱いはされるでしょうが、県民同士の敬い方とは違うので、その点も理解しておきましょう。
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