iPhoneに対抗!「40万円の三つ折りスマホ」の全貌 発表1日で500万台予約、ファーウェイ新スマホ

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以降中国市場では細々と新機種を発表していたものの、量産化は厳しく、2019年に世界2位だったシェアは、2021年以降5位圏外に沈んだままだった。

ところが2023年8月末、ファーウェイは規制で作れないはずの5G対応スマホ「Mate 60 Pro」を突然発売し、アメリカを大いに動揺させた。

カナダの調査会社はファーウェイが自社開発したチップを搭載したと結論づけたが、ファーウェイは詳細を一切説明していない。

翌2024年4月には、規制前に人気だった「P」シリーズの後継「Pura 70」シリーズを発売した。こちらも上位機種は5G対応しているとみられる。

そのファーウェイが、iPhone 16と同じ日に発表会を開催し、オンラインでも配信した。

ファーウェイ 三つ折りスマホ
ファーウェイの発表会の様子(写真:ファーウェイライブ配信より引用)

スマホ復活へ向けた気合の大きさがうかがえる。

ポケットに入るPC

ファーウェイが10日に発表した「Mate XT」は世界で初めて量産化された3つ折りスマホだ。

ファーウェイ 三つ折りスマホ
ファーウェイの三つ折りスマホ(写真:ファーウェイ公式サイトより引用)

折りたたんだ状態でも開いた状態でもアプリなどを利用でき、すべて開くと10.2インチのタブレットサイズになる。

ファーウェイ 三つ折りスマホ
ファーウェイ三つ折りスマホ、開いた状態(写真:ファーウェイ公式サイトより引用)

5.5倍光学ズームを搭載したカメラ、画像に映り込んだ不要なものを消去できる機能、対話型AIやAI翻訳……、サムスンやグーグルなど他社のハイエンドスマホがウリにしている機能はあらかたついている。通信規格については触れなかったが、当然5Gにも対応しているだろう。

価格はストレージの大きさに応じ、1万9999元~2万3999元(約40万~48万円)の3種類。最廉価版で10万円を超えるiPhone 16と比較しても、もはやスマホとは思えない高価格だが、登壇した消費者ビジネスグループトップの余承東(リチャード・ユー)氏は、胸ポケットから2つ折りのキーボードを取り出し、10.2インチの画面になるスマホと組み合わせて「ポケットに入るPC」だと強調した。

中国の景気低迷が長期化する中で、40万円のスマホが売れるのか。そんな疑問もあるだろうが、これだけ差別化できていればおそらく売れる。Mate XTの予約は価格や機能が公開される前の7日午後に始まったが、10日の発表会開始時には予約数が370万台を超えた。9月11日午後時点で約500万台に達する。

ファーウェイの最初の年間目標は、中国市場でのアップル超えだろう。それはかなり現実味を帯びている。

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