日経平均株価は本当に2万円を回復できるか NYダウ619ドル高も、デフレリスクの懸念

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今回の株価急落で再確認したことがある。それは、「価格が高くて買いづらいものほど価格が上昇しやすく、安くて買いやすいものほど価格が下がりやすい」ということである。

どういうことか。日経平均2万円超の株価をみた投資家からすれば、まず2万円までの調整過程での株価はかなり魅力的に見えたであろうし、実際に大量に買われた。しかし、買いやすいということは、さらに下落するリスクがあるということである。

原油価格の下落で一段と高まるデフレリスク

これは原油にも言える。現在の価格は、ついこの前まで1バレル100ドルをつけていたことを考えると、あまりに安く見える。しかし、実際には徐々に水準を切り下げている。また夏場に安値をつけると、このまま年末まで下落する傾向がある点も気になる。

今後もこのまま原油価格の下落が続くと、デフレ色が再び強まるリスクがある。そうなれば、利上げを正当化するのは難しい。米大手ヘッジファンドを経営するレイ・ダリオ氏は、「米連邦準備理事会(FRB)の次の動きは金融引き締めではなく金融緩和である必要がある」とし、デフレリスクがインフレリスクより大きくなっていると指摘している。

コモディティ価格の動向を示すCRB指数は、6年ごとに重要な節目を迎えていることを本欄でも解説したが、現在の値は187で、重要なサポートである200ポイントをすでに大きく下回っている。長期的な基調転換の可能性が高まっているが、コモディティ価格が長期的な下落基調に入ったとすれば、株価への影響も軽微ではすまないだろう。

原油相場は先物市場でのカラ売りの買戻しが入り、一時的に上昇することがあるかもしれないが、売りづらい相場であるがゆえに、下落基調が続く可能性は十分にある。株式も現在の水準は割安に見え、買いやすいといえるが、それだけ下落リスクが高いことを再認識しておく必要がありそうだ。

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