肩こりや腰痛に悩む人に「ピラティス」が向くワケ プロのアスリートも「身体の土台作り」に採用

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「ヨガの歴史はかなり古く、インダス文明の時代に始まったともいわれています。単なるエクササイズではなく伝統的な修行法のひとつで、瞑想によってメンタルにもアプローチをするのがピラティスとは異なる点ですね。

また、呼吸法はお腹をへこませたり膨らませたりする腹式呼吸で、流れるようにエクササイズを行っていくピラティスに比べて、1つずつのポーズをゆっくり行うのが特徴です」

腰痛や肩こり、姿勢のゆがみが気になる人に

ピラティスはリハビリを目的に考案されているため、腰痛や肩こり、姿勢のゆがみが気になっている人に向いているという。

東海大学体育学部生涯スポーツ学科の八田有洋教授
八田有洋(はった・ありひろ)/東海大学体育学部生涯スポーツ学科 教授、博士(学術)。研究テーマはライフステージ・ライフスタイルに応じた運動プログラムとコンディショニングの探究で、地域住民を対象にウォーキング教室や体力測定などを実施する活動を行っている。ピラティスとの出会いは、ラグビー部のトレーナーをしていたゼミ生が卒論のテーマにピラティスを取り上げたことがきっかけ。現在、アスリートから低体力者や中高年者までそれぞれのレベルに応じて実施できるピラティスの効果とその生理学的メカニズムについて研究している。共著書に『スポーツと運動の生理学』(理工図書)(写真は本人提供)

そのため、長時間のデスクワークで身体が凝り固まっているビジネスパーソンにもおすすめだ。

「胸式呼吸をしながらエクササイズを行うことで、腹部のインナーマッスルが強化されるだけでなく、体幹が強くなって骨盤や脊椎の位置が安定し、姿勢の改善と腰痛の軽減などを期待できます」

すぐに息が上がるわけではないため、運動が苦手な人や、運動は普段あまりしないけれど体を動かしたいという人も始めやすい。

「お腹がへこんでいる、つまり腹部のインナーマッスルが収縮した状態で体を動かすと、多くのエネルギーを消費します。そして、お腹まわりの筋肉が刺激されシェイプアップされます。

体力も徐々に上がってくるので、まずはピラティスで身体の土台を作って、有酸素運動やレジスタンス運動(スクワットや腕立て伏せなど)といったほかの運動を始めることでより高い効果が得られると思います。

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