鬼怒川線「東武ワールドスクウェア」の非日常感 最近は「ワンちゃんと一緒に世界旅行」が売り
……と、駆け足で巡ってきたが、確かにその精巧さは圧倒的。うまいことアングルを調整して撮影すれば、ホンモノだと言われても信じてしまう。
「実際に、エジプト出張前にここに来て写真を撮って、『一足早く来ちゃいました』とSNSに投稿したら会社の人が信じちゃった、などというお客さまもいたくらいです。建造物に興味がある方だと、それこそ1時間かそこらじゃとてもじゃないけれど回れないとおっしゃる方も多いですね」(森田さん)
このホンモノとまったく違わない精巧さは、各国から建造物の図面を取り寄せていることに由来する。どれもそれぞれの国のシンボルといっていい建造物ばかり。門外不出、取扱注意の図面も入手して、壁面の微細な彩りまで忠実に再現しているのだ。それが難しい場合でも現地に足を運んで調査をしているという。
建造物以外にも注目
見どころは建造物ばかりではない。それぞれの建造物の周りには、無数の人形が配置されている。その数、実に14万体。一つひとつ、専門のスタッフが衣装から表情まで意図を持って塗り分けているのだという。だから、ひとりとて同じ人形は存在しないのだ。
「人形もよく見ていくと、それだけでもかなり楽しめると思いますよ」。パークオペレーション部課長の磯幸恵さんが教えてくれた。
それぞれ時代を象徴するものだったり、国会議事堂の前には歴代の総理大臣、またホワイトハウスの前にはバイデン大統領がいたり。他にも注目してみると、変わった人形を見つけることができるのだという。
「たとえば、カールおじさんがいるんです。どこにいるかどうかは……探してみてください(笑)。ほかにも、万里の長城には三蔵法師ご一行。円覚寺には傘を差している人形がいますが、14万体の中で傘を差しているのはその1体だけ。春日大社には着物を着ている人形がいたり、写真を撮っているスマホにはカメラの向こう側が描かれていたり。そういうところも細かくやっているんです」(磯さん)
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