預金金利引き上げ、どれだけ家計にプラスになる? メガバンクの普通預金金利は半年前の100倍に

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低金利局面での利率が極めて低かったこともあり、今回の利上げで預金金利が引き上げられても、それほどメリットを感じないかもしれません。しかし日銀は今後さらなる追加利上げも示唆しており、預金金利が再度上がる期待もできます。

ほとんど利息が付かなかった頃には、預金に対してお金を増やす目的はさほど期待できませんでしたが、金利引き上げでその潮目が変わるとなるとどうでしょう。個人の資産を預金に回帰してもいいものなのでしょうか。

物価高に対応できるか⁉

現状では、預金だけで資産を増やすには、まだまだ金利水準が低いと言わざるを得ません。かりに預金金利が年2%まで上がったとしても、手取りの利息額(税引き後)は預金額100万円で1万5937円、預金額1000万円で16万円弱です。

これまでに比べれば格段に資産形成効果は高いものの、普通預金金利2%が実現する経済状況であれば物価上昇も続いているはずですので、生活費も高くなっているリスクも考慮しなければなりません。

物価上昇率はすでに2年前から日銀が目標とする2%を超えており、日銀は先行きについても2026年度までおおむね2%で推移すると予想しています。

預金金利がこれを下回ることは預金が実質的には目減り状態であることを意味しますが、利上げ後でも預金金利はようやく年0.1%というところです。近く追加利上げが行われるとしても、物価上昇率を上回るほどに預金金利が引き上げられるまでには、まだ時間がかかるのではないでしょうか。

加藤 梨里 FP、マネーステップオフィス代表取締役

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かとう りり / Riri Kato

保険会社、信託銀行などを経て2014年にファイナンシャルプランナーとして独立開業。家計相談、セミナーや雑誌・ウェブサイトでの執筆を中心に活動。慶應義塾大学SFC研究所上席所員として、健康増進とライフプランの関係をテーマに研究活動も行っている。https://moneystep.co

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