複雑な「体操競技の判定」、審判支えるAIの凄み 富士通が国際体操連盟と採点システムを開発
ビデオ判定でセーフがアウトにくつがえる……そんな光景が多くのスポーツで見られるようになっている。選手の動きを360度で捉えて、スローモーションやズームイン、角度を切り替えて確認したり、分析映像なども見られるようになり、より正確で公平な判定ができるようになった。
どうしても人の目だけに頼るのでは限界がある。採点型の競技はなおさらで、技が高度化、複雑化すればするほど審判への負担は大きくなる。
そんなスポーツの1つである体操競技には近年、人工知能(AI)を活用した採点システムが取り入れられ、進化を続けている。
採点型競技でのAI導入は世界初
富士通が国際体操連盟と共同で、審判の判定をサポートする「Judging Support System(以下、JSS)」の開発をスタートしたのは2016年。2019年に一部の種目から活用を始め、2023年ベルギーのアントワープで行われた「第52回世界体操競技選手権大会」で全10種目に適用された。採点型競技でのAI導入は世界初の取り組みで、今後さまざまな世界大会でJSSの本格運用が見込まれている。
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