女性の働きやすさを柔軟な勤務時間制度で支援する関西スーパーマーケット
制度の見直しと周知を図る
育児・介護に関する制度については、社員の要望を聞きながら、時代の変化に合わせて見直しを図ってきた。2005年には次世代育成支援対策推進法に対応する、次世代育成委員会を結成。労働組合の組合員と会社役員らがメンバーとなって改善に取り組んでいる。
次世代育成委員会を立ち上げた当初のメンバーだった橋口氏はこう話す。
「委員会では、2つの課題について取り組むことにしました。ひとつはこれまであった制度について、何が不足しているのかを点検すること、ひとつは制度の周知を徹底することです」。
労働組合からの要請として挙がったことは、女性社員がより働きやすい労働条件を整備することだった。そこで07年に育児短時間勤務制度について見直し、改正を図った。制度は1日の勤務時間を5・6・7時間の中から選択できるというもので、これまでよく利用されてきたものだ。委員会で利用者からの要望を汲み、その取得期間を子が就学前から、小学校3年生になるまでに延長した。
もうひとつの課題である、認知度の向上については「育児・介護のための利用の手引き」を作成。利用者やその上司などに配布した。これまでは、多くの制度があり、年々改正されているにも関わらず、その内容を把握できない社員が多くいたからである。さらに、社内報や各種セミナーの実施などで、全社員に向けて制度の紹介を行っている。
「諸制度の必要性は理解されていいます。時間をかけて、説明を繰り返し、さらなる周囲の理解と利用を促進していきたい」(橋口氏)。今後も、制度の内容を見直しながら、利用しやすい職場環境を整備する方針だ。
(注1)
「ファミリー・フレンドリー企業」
仕事と育児・介護とが両立できるような制度を持ち、多様かつ柔軟な働き方を労働者が選択できるような取り組みを行う企業について、厚生労働省が評価し表彰する制度。
(ジャーナリスト:町田雅子=東洋経済HRオンライン)
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら