アップル決算「ウォッチ」好調が前面に

販売数については、なお封印

 7月21日、米アップルは第3・四半期決算発表で、新製品の腕時計型ウエアラブル端末「アップルウォッチ」が失敗作ではないことを強調したが、市場の受け止め方はまちまち。バンコクで17日撮影(2015年 ロイター/CHAIWAT SUBPRASOM)

[サンフランシスコ 21日 ロイター] - 米アップル<AAPL.O>は21日の第3・四半期(6月27日まで)決算発表で、新製品の腕時計型ウエアラブル端末「アップルウォッチ」が失敗作ではないことを強調したが、市場の受け止め方はまちまちだ。

アップルウォッチの売れ行きは4月下旬の発売以来、大きな注目を集めてきた。同社幹部は決算発表で、販売の好調ぶりを示すデータを示して投資家を安心させようと努めたが、具体的な数字は明らかにしなかった。

ルカ・マエストリ最高財務責任者(CFO)はロイターの取材に対し、アップルウォッチの販売台数は自社予想を上回ったと回答。発売後9週間の販売台数は、iPhone(アイフォーン)やiPad(アイパッド)を上回ったと述べた。

ティム・クック最高経営責任者(CEO)は電話会見で、アップルウォッチについて、発売当初はオンラインのみでの販売だったことや供給が需要に追い付かなかったことを考えると、販売実績はとりわけ素晴らしいと評価した。

また、アップルウォッチの販売台数は6月に最高を記録しており、売り上げが急減しているとの報道とは異なると強調。「アップルウォッチには巨大な可能性があると信じている」と語った。

アップルの決算報告書でアナリストが注目するのは、アップルウォッチやアイポッド、アップルTVなどが含まれる「other products(その他の製品)」項目。同項目の第3・四半期売上高は前年同期比49%増の26億ドル超となった。

アイポッドなどの売り上げは減少していることから、アップルウォッチの売り上げが同項目の売り上げ増にかなり貢献したと、クックCEOは示唆した。

同項目の売上高に基づくアップルウォッチの販売台数はアナリスト予想である約200万─300万台の下限だったとパイパー・ジェフリーズのアナリスト、ジーン・ミュンスター氏は試算する。

同氏は、販売が勢いづくのが遅くてもアップルウォッチの失敗を示唆しているわけではないと指摘。アップルウォッチのアプリ開発のための幅広いツールがこれから開発者に提供されることに言及し、「時間がかかることは想定している」と述べた。

一方、BGCパートナーズのアナリスト、コリン・ギリス氏は、「その他の製品」項目の第3・四半期売上高は自身の予想を下回ったことから、アップルウォッチはアンダーパフォームしたと考えられると指摘。ただ、アップルウォッチが誕生間もないウエアラブル端末市場において、成功と判断される可能性はまだあるとの考えも示した。

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