夏の旅行シーズンで明らかになる「貧富の差」 インフレの夏、高級ホテルは盛り上がる一方で

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業界的な視点から言えば、上で紹介した調査の予測どおり低所得層が今年の休暇旅行を取りやめたとしても、この夏の旅行シーズンは、高所得層からの需要だけで、絶好調とは言えないまでも好調に推移する可能性がある。

そうした旺盛な需要は、経済全体に活気をもたらすだろう。国内旅行はアメリカの経済成長を後押しする。国外旅行は国内経済の押し上げ要因とはならないが、消費意欲を示すシグナルとなる。

イタリアとフランスへ2週間旅行した家族

ある日曜の午後、パリ郊外のシャルル・ド・ゴール空港からワシントンD.C.に向かう満席のフライトに乗って、42歳のエリカ・リーズナーは夫と2人の子どもとともに、イタリアとフランスでの2週間の旅行から帰国する途中だった。

デンバー在住の彼女は、注文住宅建設の仕事は安定しており業績も堅調で、食品価格の高騰には気づいているものの、最近の物価高は家計を圧迫するほどの問題にはなっていない、と語った。

「私たちは今回の旅行をかなり前から計画していたので、景気の良し悪しは判断材料に入れていなかった」。そう話すリーズナーは、誰もがそこまで恵まれているわけではないということには気づいていなかったと言う。

(執筆:Jeanna Smialek記者)
(C)2024 The New York Times

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