日本一ケチャップを愛する街が持つ「一貫性」 歴史と統計に明確な答えがあった

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オムライスの定番の味付けのひとつがケチャップだ(写真:photo-o.com/PIXTA)
世の中にあふれるさまざまな統計やデータ。これを基にしていろいろなランキングが作られるワケだが、中にはなぜそうなるのかの理由が、すぐにはわからないような“世にも不思議なランキング”がある。
TBSテレビ『世にも不思議なランキングなんで?なんで?なんで?』(月曜よる7時<一部地域はよる8時>放送)は、そんなランキングデータの謎を解き明かす番組だ。「なんで△△が○位にランクインしているのか?」。その裏側を探ると、驚きの事実が次々に明らかになってくる。取材班が直面した不思議なランキングの一端をご紹介しよう。

 

チキンライス、オムライス、スパゲッティナポリタン、ホットドッグ――。これらに共通するのは、あの赤い調味料。トマトケチャップだ。そのケチャップにまつわる以下のランキングをご覧いただきたい。

■ケチャップ消費量が多い都市(2人以上の世帯当たり・年間)
1位:和歌山市―1964グラム
2位:大阪市―1869グラム
3位:鹿児島市―1868グラム
(出典:総務省統計局 家計調査・2012~2014年平均)

冷蔵庫にはなんと11種類のケチャップが!

全国平均は世帯当たり1607グラム(ランキングは県庁所在地、政令指定都市が対象)。それに対して、2割以上も多くケチャップを使いまくるのが和歌山。いったいなんで?真相を確かめるべく、取材班は和歌山へ飛んだ。

さっそく現地で街頭調査。すると和歌山の人はサラダにケチャップをたくさん使ったり、豚の生姜焼きにもかけたり、中学校の給食でも2日に1回はケチャップが出てくるなどと、ケチャップを愛するエピソードがいくつも出てきた。ちなみに東京の中学校だと、せいぜい1週間に1回程度だ。

現地で、とあるケチャップ好きのご家庭を訪問、冷蔵庫をのぞかせてもらった。すると未開封のケチャップが2本。それだけでなく開封済みのモノも合わせると11種類も出てきた。

みそ汁にまでケチャップを投入。

食事を拝見させてもらうと、確かにケチャップをたくさん使う。ハンバーグには山盛り、みそ汁にも入れ、ご飯にもかける。このご家庭はオムライスが大好きで、ケチャップをまるまる1本使うこともあるのだという。

オムライス好きは、こちらのご家族だけではない。現地のスーパーをのぞくと、お総菜の一番人気はオムライス。トンカツ屋でもなぜかオムライスが出てくるぐらいだ。和歌山の人がケチャップをこんなにも好きなのは、いったいなぜなのか。

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