日本の「C型肝炎」は、3年ほどで撲滅できる

特効薬第2弾が承認、ギリアド社長に聞く

――ソバルディは1日1錠6万1799円、12週間の治療でかかる薬剤費が併用薬を含めて約546万円という、高い価格でも話題となった(自治体の医療費助成により、患者負担は月1~2万円)。ハーボニーも高額になる可能性がある。価格についてはどう考えるか。

この秋にも発売予定の1型用の薬「ハーボニー」

米国と違い、日本では薬の価格は企業がつけられるものではなく、厚労省などの評価に従って決めていただいたもの。そのため、薬価そのものに対してはコメントできない。価格の高さも低さも意識しない。ぜひ、製品の持っているバリュー(価値)について徹底的にディスカッションをしてほしい。

実は、開発途上国では低価格で提供している。エジプトでのソバルディの価格は、米国の100分の1ほど。インドでは、現地の後発薬メーカー数社にソバルディとハーボニーを生産する権利を渡し、開発途上国91カ国に低価格で販売している。ギリアドが強みを持つエイズの薬も、エイズ患者が多い貧しい国には低価格で提供してきた。世界を見ると米国のように高い設定をしている国もあるが、逆に、タダに近い価格で提供している国もある。

――ハーボニーとソバルディにより、C型肝炎は近いうちに撲滅されることになるのか。

3年くらいをかけて、日本からC型肝炎がなくなるという方向性が見えるようにするのが、私どもの会社のミッション。1型と2型の両方の治療薬を持つ会社になるので、「ギリアドといえば肝臓に特化した会社」として、3年目くらいに認知されたい。その年に、撲滅に向けた方向性が見えればいいなという形で動いている。

患者の4割は検査すら受けていない

――あっという間に、患者のほぼ全員に使われるということにはならないのか。

1型にしても2型にしても、誰にでも治療できるものではなく、全国に約7000人の肝臓専門医がいる医療機関に限定される。そのため、年間に治療できる患者の数がある程度決まってしまう。ただインターフェロンのような通院ではないので、治療人数は増えていくと思う。

消化器科や内科を標榜している診療所などでも、医師であれば使おうと思えば使える。だが、C型肝炎ウイルスを除去するには、耐性(ウイルスが薬に抵抗力を持つようになること)が生じないようにしないといけないので、専門医の先生に注視して治療をしていただきたい。私どもの薬では今のところ耐性は生じていないが、どんな薬を使っても、ごく一部のウイルスが変異して薬が効かなくなることがある。

新規の患者はほとんどいないので、薬による治療で患者数は減少に向かうが、それ相応の期間はかかる。そもそも、C型肝炎患者の4割弱が検査を受けておらず未治療。そういう人たちに検査を促す活動や、検査で陽性なのに未治療だったり、過去の治療に失敗したりした患者の受診を促す活動も行っていく。

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