脱・ユニクロ廉価版、ジーユー新戦略の賭け

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非常識ともいえる品目数とリードタイム

まず、低価格すぎるという点だ。ユニクロでは1500円、しまむらでさえも780円という冬の機能性肌着。ジーユーの「あったかスタイル」は590円と業界最安値で、最大の売れ筋の一つとなっている。ある衣料専門店幹部は「柄物商品も多いのに、この価格なら粗利率は4割弱が関の山。この価格設定ではどんなに経費を圧縮しても利益が出ないのでは」と首をかしげる。

世界のファッショントップ企業と比べると、ファーストリテイリングは粗利高に対する販管費率が高い。ジーユーのような業態で、同事業が目標とする2ケタの利益率をどう確保していくのか。

品目数の少なさとリードタイムの長さにも、関係者から疑問の声が上がる。たとえばファッション衣料を強化しているしまむらでは、多いときには10万品目が店頭を埋め尽くす。だがジーユーでは1店1000品目に満たない。店舗面積の違いこそあれ、100倍の品目数差は大きい。トレンド商品は当たり外れが大きいため、品目数を多くすることでリスクヘッジするのが一般的。品目数が少ないことは、大きなリスクにつながるのではないか。

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