新型フリード「ただの正統派」ではない形の狙い 派手さはなくても感じるホンダのメッセージ

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フェンダーアーチを追加したことも先代クロスターとの違いで、全幅は25mm広がって、フリード初の3ナンバーになった。ちなみに全長は、パワーユニット一新のために45mm伸びて4310mmになった。全高は1755mmで、2740mmのホイールベースはそのままだ。

先代ではスライドドアの関係で実現できなかったフェンダーアーチが、CROSSTARらしさを強調する(写真:三木宏章)
先代ではスライドドアの関係で実現できなかったフェンダーアーチが、CROSSTARらしさを強調する(写真:三木宏章)

興味深いのは、タイヤサイズが先代と同じで、クロスターも特別なサイズを選んではいないこと。エンジニアによれば、スタッドレスタイヤ用のホイールをそのまま使えるようにして、ユーザーの負担を軽くすることを考えた結果だという。

それでもクロスターの足元が貧弱に見えないのは、アウトドアツールのゴツゴツ感をうまく取り入れたアルミホイールのおかげだろう。クリーンなデザインが好みの筆者も、このホイールには感心してしまった。

CROSSTARのテイストとユーザーメリットをうまく両立したデザインのホイール(写真:三木宏章)
CROSSTARのテイストとユーザーメリットをうまく両立したデザインのホイール(写真:三木宏章)

ボディカラーは、エアーではステップワゴンとも共通の「フィヨルドミスト・パール」が、クロスターでは新色の「デザートベージュ・パール」が、それぞれ専用色として用意される。

良い意味で生活感あるインテリア

インテリアデザインも、水平基調でノイズレスという、最近のホンダのトレンドに合わせたものだ。

先代は、メーターをステアリングの上から見るタイプにして奥に置いたり、センターディスプレイの周囲を盛り上げたりしており、やや煩雑な印象があったので、新型のデザインには多くの人が好感を抱くのではないだろうか。

CROSSTARのインストルメントパネル。各機能がスッキリとまとめられている(写真:三木宏章)
CROSSTARのインストルメントパネル。各機能がスッキリとまとめられている(写真:三木宏章)

メーターやセンターディスプレイの表示はフィットやヴェゼルに似ていて、ブランドとしての統一性を感じるし、インパネ奥のラインが水平で出っ張りもなく、そのラインがドアトリム上端に連続しているから、車両感覚も掴みやすい。

シンプルながら無味乾燥になっていないところはN-BOXに似ていて、インパネのパッドを布張りとしたり、その下のトレイともどもアースカラーで彩ったりして、 リビングルームなどを思わせる良い意味で生活感のある雰囲気が生まれている。

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