“社長公募”のユーシン、社長交代を延期した理由とは--田邊耕二社長に聞く


--新たに取締役に加わった、社長の次女や米国人のチャールトン氏の役割は何か。

ユーシンは今まで社外から3人の社長を迎え入れたが、全員ロイヤルティがなく会社に損害を与えてクビになっている。そういった背景もあり、ある役員が、「部外者が多く入ってくることを踏まえ、ロイヤルティを維持するために創業家の一族が取締役に加わるべきだ」という提案をした。その提案を吟味した。娘には経営の監視、という役割を期待している。

一方、副会長に就任したチャールトン君は、当社と15年ほど付き合いのある米国コンサルティング会社の社長だ。彼の手引きがあったから、ゼネラル・モーターズやフォルクスワーゲンと取引を開始できた。また、M&A案件の代理交渉なども引き受けてくれる人物だ。今後は取引先がますます海外に広がっていく。そうすると彼の活躍の場が広がるため、代理人の肩書きを持つよりは、ユーシンの肩書きを持ってもらったほうが取引先との交渉に入りやすい。

--こうした人事異動の背景には何があるのか。

日本の自動車メーカーの国内生産は縮小して、2年以内に今の7~8割減の生産水準になる。一方で、今は海外に6カ所工場がある。中国やインドなど、市場が旺盛に成長していることもあり、海外は拡張の余地が大きい。

ただ、同じ自動車部品メーカーは世界で3社あれば足りる。当社はキーセットメーカーとして、その3社に入らなければならない。そのためには、成長する海外で、生産能力を拡張する必要がある。タイや中国では現在の工場の2倍の大きさの工場を建設中だ。メキシコでは新工場の建設準備を進めている。広島に国内の全拠点を集約した工場をつくる。M&Aの案件もある。

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