乳幼児のいる世帯が東京から逃げている納得の訳 0-4歳の乳幼児は43道府県に対して転出超過
10-14歳は中学、高校受験を控えるためか、東京にとどまるケースが増え、161人の転入超過となっている。それでも13府県相手に転出超過となっている。
一連の数字は、東京は子育てには向いていないことを示している。とくに9歳までの子どもの親の世代と思われる30-39歳の世代に関してみると、埼玉には3821人、神奈川には2348人、千葉には1753人の転出超過となっている。親子で首都郊外に逃げ出している実態が浮かび上がってきた。
転出超過がもっとも多いのは大田区
では、都内の自治体のうち、子ども(0-14歳)の転出が多いのはどこなのか(東京都内での移動も含む)。まずは純粋に転出数だけで見てみると、①世田谷区4208人、②練馬区3317人、③大田区3092人、④江戸川区2983人、⑤杉並区2741人と人口が多い特別区が上位にくる。
では、転出数から転入数を差し引いた転出超過となっているのはどこか。23区全体では1万0883人の転出超過。多い順に見ると以下の表の通りとなった。
閑静な住宅街が広がる一方、交通の便もいい杉並区はネット上で「子育てしやすい街」として紹介されている。しかし現実は618人の転出超過である。総人口57万2843人(令和6年1月1日現在)で、子ども人口は5万9752人。総人口に占める割合は10.4%しかない。これは全国平均と比べて1ポイント程度低い水準だ。
東京都の総人口が膨れ上がる一方で、未来をになう子どもたちが両親とともに都心からどんどん逃げ出している構図が浮かび上がってきた。
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