発売から1年「インプレッサ」の販売が低調なワケ 兄弟車「クロストレック」もいいクルマだが…

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今のスバルは、多くの新技術をレヴォーグでお披露目するようになった。そのためインプレッサとクロストレックに採用される技術は、レヴォーグで既知となったものが多くなる。

現在のレヴォーグが2020年に登場した2代目で、数多くの新技術が投入された(写真:SUBARU)
現在のレヴォーグが2020年に登場した2代目で、数多くの新技術が投入された(写真:SUBARU)

新世代アイサイトをはじめBOLDERデザイン、縦型ディスプレイ、フルインナーフレーム構造のボディといったものは、すべてレヴォーグが初採用であった。インプレッサとクロストレックが初採用した新技術は、ステレオカメラに単眼を追加したアイサイトの3眼化くらいだろう。

話題性に乏しくインパクトに欠けるため、ユーザーに強くアピールできなかったのではないか。車格やサイズの面でも、フォレスターとアウトバックとの間にレヴォーグが生まれたことは、インプレッサの販売に影響を与えたであろう。

インプレッサのインテリア。基本的な意匠はレヴォーグと共通(写真:SUBARU)
インプレッサのインテリア。基本的な意匠はレヴォーグと共通(写真:SUBARU)

また、現在の自動車業界のトレンドは電動化だ。スバルの場合、独自のハイブリッド「e-BOXER」も用意するが、モーター出力が小さいこともあり、電動感が小さく、なによりも燃費性能が格段に優れるわけではない。強力な低燃費型ハイブリッドの不在も不利になったはずだ。

あっと驚くテコ入れはあるか?

5月28日にトヨタ/マツダ/スバルの3社が合同で開催した「マルチパスウェイワークショップ」では、トヨタのシステムを応用した新型ハイブリッドシステムの存在を発表したから、次世代モデルではインパクトのあるハイブリッド仕様が登場するかもしれない。

いずれにしても、何かしらかの大きなテコ入れがない限り、インプレッサとクロストレックの大幅な販売増は難しいだろう。乗ってみればデキはいいだけに少々残念ではあるが人々を、あっと驚かせるテコ入れを期待したい。

【写真】インプレッサ/クロストレックの内外装(35枚)
鈴木 ケンイチ モータージャーナリスト 

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すずき けんいち / Kenichi Suzuki

1966年生まれ。茨城県出身。國學院大学経済学部卒業後、雑誌編集者を経て独立。レース経験あり。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。

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