金融庁、「マネードクター」と生保の取引実態を調査 過剰な便宜供与があれば立ち入り検査も視野に

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「広告費(広告料)での支援について申し出てきている保険会社がある。保険各社の当社への支援については、別に時間を設定してご案内させて頂きたい」

ひまわり生命の複数の関係者によると、FPパートナーが株式上場した翌月の2022年10月、FPパートナーの黒木勉社長と会談した際、そうした趣旨の発言がひまわり生命側に対してあったという。

顧客の意向把握がおざなりになっていないか

ひまわり生命は当時、変額保険の発売を控えていた。取引強化に向けて、FPパートナーへ出資の打診をしたものの、黒木社長からはあえなく断られてしまった。ただ、そこで話は終わらず、あくまで他社の動きとして、広告料で支援する事例が紹介されたわけだ。6000万円の広告料の支払いは、同会談の後に実行されている。

そうした広告料などの支援が奏功したのかは定かではないが、アフラックとひまわり生命の一部商品は、現在実施しているFPパートナーの社内表彰キャンペーンにおいて、獲得保険料を5倍にしてカウント。さらに年末までの半年間における成績優秀者には、300万円から1000万円相当のストックオプション(株式購入権)を付与するとしている。

そうしたキャンペーンが、顧客の意向把握をおざなりにして、5倍でカウントされる商品を強引に勧めることに本当につながらないのか。金融庁の調査によって、そうした検証も今後進んでいくことになりそうだ。

中村 正毅 東洋経済 記者

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なかむら まさき / Masaki Nakamura

これまで雑貨メーカー、ネット通販、ネット広告、自動車部品、地銀、第二地銀、協同組織金融機関、メガバンク、政府系金融機関、財務省、総務省、民生電機、生命保険、損害保険などを取材してきた。趣味はマラソンと読書。

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