大連立を組んでも日本はよくならない--リチャード・カッツ

大連立を組んでも日本はよくならない--リチャード・カッツ

「絶望的な病には荒療治が必要」ということわざはつねに正しいわけではない。日本の政治の膠着状態があまりに深刻なため、一部の有権者は民主党と自民党による一時的な「大連立」こそがその対策だと考え始めている。

しかし、大連立はよいアイディアとはいえない。これからその理由をいくつか説明しよう。

是が非でも大連立を実現したいという気持ちは、民主党執行部、特に菅直人首相の盟友だった仙谷由人内閣官房副長官、岡田克也幹事長、前原誠司前外相らの間で最も強い。これは、民主党が「日本を統治することができない」と事実上認めたのと同じだ。

こうした事態の責任の一端は民主党自身にある。2009年に与党となった後も民主党は野党的発想を捨てることができずにいた。鳩山由紀夫前首相も菅直人現首相も自らが首相の器であることを示さなかった。

その結果、民主党は単独過半数を容易に獲得できたはずの昨年の参院選を棒に振ってしまった。小沢一郎氏の支持派と反対派による内部抗争は、菅首相が辞任の約束を実行する時期をめぐる争いに取って代わられてしまった。

自民党は参院選以来、民主党政権による統治を不能に陥らせるために、参院で主導権を行使する度合いを強めてきた。

自民党は、日本が必要としていることよりも自党の権力を大事に思うあまり、国家予算の調達に不可欠な赤字国債発行の承認といった基本的な政策さえ拒否し続けた。こうした国債なしには、日本政府は遅かれ早かれ支払い不能に陥るにもかかわらずだ。

政治のマヒと無責任ぶりはあまりりにひどい。3月11日の大震災から4カ月経っても、自宅を離れることを余儀なくされた10万人がなお体育館や学校、公民館で悲惨な生活を送っている。

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