競合が追いつけない 高成長アップルの驚異
アップルが驚異的な成長モードに入った。2011年4~6月期の売上高は前年同期比82%増の285億ドル、純益は2・2倍の73億ドルを記録。かつてIT業界で圧倒的な収益力を誇ったマイクロソフトとの差を大きく広げた。
7月19日の決算発表後、アップルの株価は急伸。18日終値373ドルが26日には403ドルとなり、株式時価総額は3739億ドルに。市場からの評価でも、マイクロソフト(2367億ドル)を突き放した。
別にほかのIT企業が不振なわけではない。たとえばIBMの4~6月期は売り上げが前年同期比12%増、純益も8%増と好調だった。マイクロソフトも売り上げが8%増、純益が30%増だ。しかし、この程度ではアップルとの差は開く一方なのだ。
好走続くアイフォーン
成長を牽引しているのが、高機能携帯端末「アイフォーン」。10年6月に発売したアイフォーン4は現在、世界105カ国で228のキャリアと組んで販売。この四半期での販売台数は前年同期比2・4倍の2033万8000台へ拡大した。この分野の雄だった加RIMは「ブラックベリー」の3~5月期販売台数が同18%増の1322万台にとどまり、7月25日に2000人の人員削減を発表したのとは対照的だ。
さらにタブレット端末「アイパッド2」も好調で、主柱事業であるマックの売り上げを初めて逆転した。マックも前年同期比16%増の51億ドルと2ケタ成長を遂げたが、アイパッドは同2・8倍の60億ドルへ急拡大した。
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