競合が追いつけない 高成長アップルの驚異

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アップルの凄みは、現在の業績でも、“実力”を発揮していないという点。まず製品の供給不足が続いている。4月発売のアイパッド2は米国で人気爆発。決算会見でティム・クックCOOは「米国での販売があまりにも多くほかの地域への出荷を抑えざるをえなかった」と説明した。アイフォーン4も、いまだに品不足の地域が多い。

伸び盛りの中国での販売体制も未整備だ。この四半期の中国での売り上げは38億ドルに達し、日本(直営店除く)の15億ドルを上回る。しかし、「中国ではまだ完全な動きをできていない」(クックCOO)。これから直営店の整備を加速させる方針だ。

新製品も待ち受けている。20日にマック用新OS「ライオン」を発売したのを皮切りに、秋にはモバイル向けの「iOS5」やクラウドサービスの「アイクラウド」を投入。新型アイフォーンの生産に向けた準備もしている。

新製品効果で次の四半期もライバルとの差は広がるはずだ。アップルは今、敵なしの黄金期を迎えている。

(本誌:山田俊浩 =週刊東洋経済2011年8月6日号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。

 

山田 俊浩 東洋経済 記者

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やまだ としひろ / Toshihiro Yamada

早稲田大学政治経済学部政治学科卒。東洋経済新報社に入り1995年から記者。竹中プログラムに揺れる金融業界を担当したこともあるが、ほとんどの期間を『週刊東洋経済』の編集者、IT・ネットまわりの現場記者として過ごしてきた。2013年10月からニュース編集長。2014年7月から2018年11月まで東洋経済オンライン編集長。2019年1月から2020年9月まで週刊東洋経済編集長。2020年10月から会社四季報センター長。2000年に唯一の著書『孫正義の将来』(東洋経済新報社)を書いたことがある。早く次の作品を書きたい、と構想を練るもののまだ書けないまま。趣味はオーボエ(都民交響楽団所属)。

 

 

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