また格安航空会社を設立したANA、2本立て飛行のなぜ?

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一方、今回最も得をしたのは、エアアジアだ。「日本はリッチで非常に魅力的な市場」(フェルナンデスCEO)。エアアジアはインドネシアやタイでも現地資本と合弁で国内線に参入、ASEAN諸国やインドとの短距離国際線も飛ばす。今回、同じビジネスモデルを先進国で初めて日本に導入し、中韓市場との距離も一気に縮まった。

発表当日、ピーチの井上慎一CEOは「(拠点などが違い)影響はないと考える」と社員にメールを送った。スカイマーク幹部は「選択肢が増えればマーケットは広がる」と歓迎。JALもジェットスターとの提携を模索し、競争激化は止まりそうにない。

(本誌:野村明弘 撮影:梅谷秀司 =週刊東洋経済2011年8月6日号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。

 

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野村 明弘 東洋経済 解説部コラムニスト

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のむら あきひろ / Akihiro Nomura

編集局解説部長。日本経済や財政・年金・社会保障、金融政策を中心に担当。業界担当記者としては、通信・ITや自動車、金融などの担当を歴任。経済学や道徳哲学の勉強が好きで、イギリスのケンブリッジ経済学派を中心に古典を読みあさってきた。『週刊東洋経済』編集部時代には「行動経済学」「不確実性の経済学」「ピケティ完全理解」などの特集を執筆した。

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