「お見合い前でよかった」彼女が知った彼の"問題" 婚活に苦戦する男性に見られる過干渉親の存在

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ゆかり(41歳、仮名)が、ひとまわり上のよしや(53歳、仮名)のお見合い申し込みを受諾したのは、同じ大学の出身で、山登りや美術館巡りが好きという趣味が共通していたからだ。

しかし、お見合いを調整しているときに、ゆかりに海外赴任の話が持ちあがった。学生時代に留学経験もあり、海外で自分の実力を試してみたいという気持ちもあって、「このお見合いは、キャンセルをしたい」と言ってきた。

お母様がすごく楽しみにしていた

よしやの相談室にその旨を告げると、よしやの仲人は、困惑したように言った。

「お母様がすごく楽しみにしていたお見合いなんですよ。お見合いがなくなったと言ったら、何ておっしゃるかしら」

結婚する本人よりも、仲人は母親に気を遣っているようだった。実は、よしやのことを結婚相談所に入れたのは、78歳の母親だった。入会後に、母親から相談室に連絡が入ったという。

「お見合いのお申し込みが来たら、私にも教えてくださいね。どんな経歴か私も知りたいんです」

そして、まずは母親が相手をチェックして、合格点を出した相手とだけ、よしやはお見合いをしていた。そんななかでも、ひとまわり下で、息子と同じ大学出身のゆかりのことは、いたく気に入っていたようだ。

仲人は言った。

「成立したお見合いだし、お見合いだけはしていただけないですか?」

事情をゆかりに説明すると、彼女は即答した。

「お見合いはキャンセルさせてください。そんな母親がいることを、お見合いの前に知ることができてよかったです。その母親に育てられた息子がどんな人が想像できます」

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