「頭痛を甘く見るな」危ない"警告頭痛"の4大特徴 致死率は40%「くも膜下出血」の前触れとは?

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金中医師によれば、ウォークインくも膜下出血の頭痛は、脳動脈瘤からの出血が少量だった場合に起こる。この頭痛を「警告頭痛」と呼ぶこともある。

一般的に、くも膜下出血を起こすと、血液がくも膜下腔にたまり、その圧で髄膜が刺激されたり、頭蓋(ずがい)内圧が上昇したりすることで、頭痛や吐き気、意識障害をきたしたりする。

ところが、出血が少量の場合、症状も軽いまま。出血が止まると頭痛も治まってしまう。

「ウォークインくも膜下出血が、まさにこの状態です。ただし、破れた脳動脈瘤は傷がかさぶたで覆われたようなもろい状態なので、体を動かしたり、血圧が上がって血管が刺激されたりした拍子に、再び、出血が起こります。このときは意識を失うような、本格的なくも膜下出血を発症することがほとんどです」(金中医師)

しかも、2回目の出血はほぼ100%の確率で起こるといっても過言ではなく、「初回の出血から2週間以内に起きるとされ、最も多いのは24時間以内です」(金中医師)。

警告頭痛の4つのポイント

くも膜下出血で命を落とさないためにも、警告頭痛を見逃さないことが大事というわけだ。金中医師は警告頭痛の特徴として、以下のポイントを挙げる。

■突然、起こる頭痛(〇時〇分に頭痛が起こった、とはっきり覚えている)
■後頭部や後頸部(首の後ろ)が痛むことが多い
■一般的な頭痛とは違う、強く、持続する痛み(頭痛持ちの人は「いつもと違う頭痛」と表現する)
■市販の痛み止めや処方されている頭痛薬(鎮痛薬)が効かない

これらの兆候があったら、躊躇せずに脳神経外科を受診し、必ず画像検査を受けたほうがいいという。

画像検査については、ウォークインくも膜下出血は出血が少量のため、CT画像では異常をとらえにくい。血液は徐々に体に吸収されていくので、時間が経つほど検出が難しくなるともいわれる。

「可能であれば、より詳細に脳の画像を撮影できるMRI(磁気共鳴画像診断)を受けましょう。MRIでは出血の痕なども確認できます。脳神経外科であればMRIがあるはずなので、そうした病院やクリニックに行くか、かかりつけ医から検査のできる医療機関を紹介してもらってください」(金中医師)

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