面接で「優秀な人を見抜く」超効果的な質問術 「いい人が採れない」という悩みを解決する
とはいえ面接のやりとりだけで応募者のパーソナリティを判断するのは、正直かなり難しいものがあります。求人情報の「求める人物像」などを参考にすれば、応募者は演じることもできてしまいます。パーソナリティの判定については、SPIなどの適性検査(パーソナリティ検査)も活用することをおすすめします(詳細は第17回参照)。
面接による主観的な判定の妥当性は2割未満と言われていますが、適性検査の妥当性は長期的には4割、その時点におけるものなら7割ぐらいの確率で出力できるとされています(長期的には、人は環境等によって変化していくので妥当性は下がります)。
いずれにしても比較的高い確率で応募者のパーソナリティを判定できると考えていいでしょう。適性検査も併用することによって、より自社に合った人材を採用しやすくなります。
優秀な人材を採用するための重要ポイント:「自社」と「応募者」の話を半々にする
自社にとっての「いい人」を採用するためには、面接における大事なポイントがもう1つあります。それは「応募者の話を聞く」だけでなく「自社についての話もする」こと。優秀な人材を獲得するためには、これは特に重要です。
応募者に対して「自己紹介」「志望動機」「長所・短所」「将来のキャリアビジョン」などを質問するのと同じように、採用担当者も「自社の紹介」「募集理由」「強み・課題」「中長期的な経営戦略」などを伝えるようにしましょう。
面接とは、企業と求職者がお互いについて情報交換をする場。企業が「いい人」を求めているように、求職者も「いい会社」を求めています。企業がより良い人材を選ぼうとしているのと同じように、求職者もより良い企業を選ぼうと考えています。
優秀な人材は、特にその傾向が強いです。彼ら・彼女らは、やりたいことが明確にあり、それができる環境を探しています。ましてや今は、あらゆる業界が人手不足。優秀な人材を欲しがっている企業はいくらでもあります。自社についての情報提供を行い、しっかりアピールしなければ、優秀な人材ほど寄ってきません。
自社の情報を伝えたうえで「いかがですか、応募されますか」と尋ねると「でしたら、ちょっと違いますね」と辞退する人もいるでしょう。しかし「ぜひやってみたいです」と入社意欲を高める人もいます。自社にとっての「いい人」は、当然後者です。
面接が1時間だったら「自社の話」と「応募者の話」は半々ぐらいが理想的。それぞれが30分ずつぐらい時間をかけて情報提供を行い、「合う・合わない」の判断をする。そうすることによって、自社にとっての「いい人」を見つけやすくなります。また、採用のミスマッチや離職を防ぐことにもつながります。ぜひ参考にしてみてください。
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