面接で「優秀な人を見抜く」超効果的な質問術 「いい人が採れない」という悩みを解決する
逆に3つにまとめることができなかったり、要領を得ない回答の場合は「概念知能があるとは判定できない」と考えていいでしょう。また、概念知能があっても「次の会社に求めるもの」を自社が提供できない場合も、採用は見送ったほうがいいでしょう。
一方、感情知能とは、人の気持ちがわかる能力。相手の気持ちを理解し(あるいは理解しようと努め)、それに対して適切な言動が取れる。感情知能は、人を巻き込んだり、育成したりする「ヒューマンマネジメント」につながります。
「周囲の人々は、あなたのことをどんな人だと言っていますか?」
感情知能の判断をするには、このような質問をするといいでしょう。自分自身について客観的かつ具体的に述べられるならば、一定の感情知能があると判断することができます。逆に「優しい人と言われます」と曖昧な一言で終わってしまったり、具体的な説明がない場合は、「感情知能があるとは判定できない」と考えていいでしょう。
選考時に人事が見抜くべきポイント③「パーソナリティ」 (性格的特徴・行動傾向性)
3つ目のポイントは「パーソナリティ」。これは性格的特徴や行動傾向性を指します。パーソナリティは、生まれつき備わっている性格や素質に加え、家族や生活環境、周囲との人間関係など、子どもから大人への成長過程で次第に形成されるものと考えられています。そのため、人によって考え方や行動に以下のような違いがあります。
「周囲に気を使う」⇔「周囲に惑わされずに行動する」
「物事をすぐに決めたい」⇔「決めるまでに慎重に行動する」
「計画好き」⇔「アドリブ好き」
「人と一緒にいたい」⇔「周囲に惑わされずに行動したい」
これらは、どちらかが「正しい・間違っている」ということはありません。しかし、自社の仕事や社風に「合う・合わない」はあると考えられます。たとえば、チームプレーを重視する会社なら「周囲に気を使う人」を採用すべきでしょう。逆に主体的に動くことを重視する会社なら「周囲に惑わされずに行動する人」を採用すべきです。
職種や仕事内容、社風によって、採用すべき人材のパーソナリティは異なります。自社が求める人材像を明確にしたうえで、それに合った性格的特徴や行動傾向性を持つ人を採用していけば、採用後のミスマッチや離職を防ぎやすくなります。