「出世嫌がる若者」理解せぬ中高年社員の意外な盲点 「ワークライフバランス」を重視する納得の理由
逆に、本人がギャップを克服するために努力したい気持ちがあったり、上司や周りに相談する姿勢があったりするなら、しっかりと必要なフォローをしつつ、引き留めたほうがいいと思います。
「こんなはずじゃなかった」は、情報不足や自信の足りなさが原因であることが多いです。不安要素さえ取り除くことができれば、「こんなはずじゃ」をネガティブなものから、ポジティブなものに変えることもできます。
引き留めるなら、先に挙げたような若者の就職活動時の事情も考えたうえで、配慮してみてはどうでしょう? 今だけの問題ではないと理解するだけでも、説得する際に選ぶ言葉は変わってくると思います。ただ、その場合には、引き留めたい社員を特別扱いすると他の社員の反感を買うので、注意が必要です。
辞める若者は「本当の退職理由」を言わないことも
ちなみに、退職に関するアンケートでこんな話があります。退職理由のTOPは「人間関係」や「労働環境」ですが、退職時に上司に伝える際は、「家庭の事情」や「新しいことに挑戦したいため」と伝えるそうです。
そして、上司の引き留めの言葉や、状況改善の提案に心動かされて、退職をとどまった人のほとんどが、最終的には退職や転職をする傾向にあるとか……。「こんなはずじゃなかった」と言いつつ、実際は別の問題が理由の可能性もあるわけです。
退職希望者の大半は退職の意思を伝える時点で、次の職場や進路が決まっていることがほとんどです。「こんなはずじゃなかった」ということが何度も起きないよう、社内環境を見直すなど、就活生向けの広報の段階から対策を考えたほうがよいのかもしれません。
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