「塾で授業についていけない子」が変わる対策4つ 「がむしゃらにやればできる」ものではない

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宿題の量は塾や先生、所属クラスや選択講座によって異なります。中には一切宿題の出ない塾もありますが、多くのご家庭は「宿題が終わらない」という悩みを抱えています。

宿題が終わらない原因として、実は子どもの「体力」が大きな鍵を握ります。塾から帰宅しても4時間勉強できるタフな子もいれば、疲れ果ててすぐに寝る子もいます。体力がない子にむりやり夜中まで勉強をさせても、学習内容が頭に入りませんし、何より身体を壊します。

「それなりに元気な状態で机に向かえるのはどういうときか、どの程度か」を把握するのは、まさに親にしかできないことです。

6年生の夏の終わりまでは「基礎」を徹底すべし

その上で宿題との付き合い方ですが、6年夏終わりまでは「とにかく基礎!」です。

基礎とは、塾でいう平常授業。4年生からオプション講座もあったりしますが、それはあくまで平常授業が物足りない子向けです。平常授業の宿題が回っていないならば、その他のイベントや講座を取る必要はありません。

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次いで、ルーティンや平常授業の宿題が終わらない場合は、宿題の「量」「難度」と、お子さんの「持ち時間」と3方向から考えます。

① ルーティン
塾から、毎日取り組むものとして算数(計算や一行題)や国語(漢字、語彙)が出されていると思います。子どもはまず、このルーティンを省きたがりますが、これらに取り組み続けることによって学習体力が身につきます。

ただし、子どもによって非常に時間がかかることもあるため、あまりに家庭学習の持ち時間を浸食するならば、「塾のない日だけやる」「半分だけやる」など、カスタマイズしてあげてください。

②平常授業の宿題
テキストや問題集は、基本的に難易度別に分かれています。上位クラスに在籍していて出された宿題が「基礎/応用/発展」ならば、取り組むべきは「基礎/応用」です。

テストは発展からも出題されるでしょうが、発展問題ばかりに取り組んで基礎をおろそかにすると、学力は必ず低下します。これは他クラスでも同様。時間が足りない場合は難度の高い問題から切り捨てていきましょう。

【ポイント】
勉強はまず「体力」ありき。
その上で、わが子にあったカスタマイズを。
安浪 京子 算数教育家、中学受験専門カウンセラー

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やすなみ きょうこ / Kyoko Yasunami

株式会社アートオブエデュケーション代表取締役。神戸大学発達科学部卒業。関西、関東の中学受験専門の大手進学塾で約10年、プロ家庭教師として約20年算数を教える。算数や受験に関わるイベントやセミナーの開催をはじめ、中学受験のあらゆる相談に答えるオンライン『中学受験カフェ』主宰。その熱血指導と、きめ細かいメンタルフォローが多くの親子に支持されている。『AERA with Kids』での中学受験に関する連載も好評。著書多数。

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