どうして「がん」も「かに座」もcancerなのか? ラテン語で学ぶ12星座の雑学、あなたの星座は?
次は「さそり座」を表すScorpioです。ラテン語のscorpio(またはscorpius)「さそり」が元で、scorpioは英語のscorpion「さそり」の語源にもなっています。
ちなみに、この星座で一番明るい星である「アンタレス(Antares)」は「アレース(Árēs、古典ギリシャ語で「火星」)に似た星」という意味合いです(「火星に対抗する星」という説もあります)。
続いては「いて座」を表すSagittariusです。ラテン語のsagittarius「弓を射る人」が元になっています。ちなみに、「矢座」という星座もあります。
次は「やぎ座」です。英語ではCapricornと言いますが、ラテン語ではCapricornus「雄山羊(caper)の角(cornu)」となっており、語形が少し違います(さらに日本語の星座名は「やぎ」だけなので、角まで言及している英語やラテン語と違っています)。cornuは英語のcorn「うおのめ」の語源になっています。つまり皮膚が「角質化」するということです。
そして次に「みずがめ座」です。Aquariusといい、語源はラテン語のaquarius「水を運ぶ人」です。aquaが「水」というのは分かりやすいのではないでしょうか。たとえば英語aquariumで「水族館」になります。他にも、水産物の養殖を指すaquacultureなどにもaquaが含まれています。
ちなみにaquacultureのcultureは「文化」ではなく「養殖、栽培」という意味です。一般に「文化」の意味で知られている英語cultureの語源であるラテン語culturaの原義は「耕すこと」です。
うお座「Pisces」は複数形
最後は「うお座」で、Piscesです。ラテン語のpisces「魚」が元ですが、piscesは複数形です(単数形はpiscis)。というのも、うお座として描かれる魚は二匹だからです。
piscesが語源になっているイタリア語がpescatore「漁師」で、たとえば「スパゲッティ・ペスカトーレ」と言われているspaghetti alla pescatoraは「漁師風スパゲッティ」という意味です。
12星座を見てきましたが、日本語と少し違ったものもあり意外ではなかったでしょうか。また、たとえば最後の「うお座」の魚は複数形でしたが、日本語だけでは気づくことが難しい星座のより正確なイメージがつかめたと思います。
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