圧倒的王者のアパホテル、4つの「ありえぬ数値」 「2000万人」「108%」「600人」「52期連続」

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しかも、2022年5月に還元率を大きく改定。最大11%だったところを、アパ提携のクレジットカードを使用するなど諸条件をクリアすれば、最大15%に引き上げた。

また、会員には5段階のステイタスがあり、還元率も各段階で最大9~15%まで階層化されている。利用泊数が増えるほどにステイタスが上がるのはもちろん、付与されるポイントには、前回紹介した「1秒チェックイン」や「オンライン予約」など、省人化サービスを利用するほどにボーナスポイントがつく。

「ゲストがビジネスで利用いただき会社が料金を支払っても、ポイントはゲストご自身に付与されます。ある程度ポイントが貯まれば現金に交換できますので、貯金感覚で何度も泊まってステイタスを上げているお客様が多いですね。5段階のステイタスが、リピーターを呼んでいるのです」(元谷氏)。

アパ会員、5段階のステイタス
アパ会員、5段階のステイタス(写真:アパホテル提供)

加えて4段階目の階層からは、アーリー・チェックインが無料で利用できるなど、サービス面でも差別化が図られている。

日帰りプランで“2度売り”し、稼働率108%を実現

2つめのありえない数値は「108%」。まさかの100%超えの稼働率だ。

その要因となっているのが、「日帰りプラン」の存在。アパには、11時~17時までと、13時~19時まで利用できる2種類の日帰りプランがある。この日帰りプランが、稼働率と売り上げに大きく貢献しているのだ。

なぜなら日帰りプランは、1日24時間のうち11時~15時など、客室がほぼ使用されない空白時間を減らし、有効活用できる。アパは客室のリメイクも自社で行うため、「早めの時間にチェックアウトした客室を、1時間後に再販売する」といった“2度売り”が可能なのだ。

しかも昨今、リモートワークやフリーランスなどの働き方が増加する中で、日帰りプランへのニーズは高まっている。もちろん、コワーキングスペースなども人気だが、ホテルの客室なら、ベッドに寝転んで休憩も可能。さらに大浴場併設なら、汗を流してリフレッシュもできる。

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