連合国軍総司令部(GHQ)の主導でつくられた現行憲法によって戦争を放棄した日本は、米国という「外」の軍事力に頼って自国の安全を確保したうえで「内」においては一切の武力行使を放棄するという平和国家を確立した。しかし、この“平和"は、米国従属構造を基にした危うい平和だと、経済学者であり思想家である著者は説く。
そして、そこにこの国の大きな欺瞞を見る。自らの力で自らの安全を確保するのが「主権」の表れなら、それを他国に委ねた時点で、その国は主権の一部を放棄したことになるからだ。
戦後70年の日本を振り返りながら、一国平和主義を許さないところまで来ている、現在の国際情勢をも憂える。
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