欧州委、中国の鉄道車両大手に「調査発動」の背景 中国政府の補助金を受け、EU市場を歪めた疑い

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CRRCはヨーロッパの鉄道市場に食い込もうと攻勢を強めている。写真はマケドニアに納入された同社製の車両(CRRCヨーロッパ法人のウェブサイトより)

EU(欧州連合)の政策執行機関である欧州委員会は2月16日、中国の鉄道車両メーカーの中国中車青島四方機車車両(中車四方)に対して、EUの「外国補助金規則(FSR)」に基づく詳細調査を開始すると発表した。

FSRは、EU域外の政府の補助金を受けた企業が事業活動を通じてEU域内の市場を歪めるのを防ぐために制定され、2023年1月に発効。同年7月から適用が開始された。中車四方は、その詳細調査対象の第1号となった。

ブルガリアの政府調達に応札

中車四方は、世界最大の鉄道車両メーカーである中国中車集団(CRRC)傘下の上場子会社の1つだ。

CRRCは中国の中央政府直轄の国策企業で、国有大手の「中国北車」と「中国南車」が2015年6月に合併して発足。機関車や客車などの一般車両から、高速鉄道車両、都市交通システム、鉄道用建設機械、各種設備や部品まで、ありとあらゆる鉄道車両および関連製品の開発・生産を手がけている。

欧州委員会による詳細調査は、ブルガリアの運輸通信省が2023年5月に公表した鉄道車両の大量調達計画に関わるものだ。そこに含まれる動力集中方式の列車20編成および15年間のメンテナンス契約の競争入札に、中車四方が応札。この入札の(発注者側の見積りによる)予定価格は約6億1000万ユーロ(約987億円)となっている。

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