義理兄が光源氏に「女遊びを教える」驚愕の行為 現代人には「つっこみどころ」もある源氏物語
内容的には真面目な感じなのですが、よくよく考えると半分は自慢みたいなもので、半分は反省、というようなテンションで話は進みます。
訳:頭中将は、「私は馬鹿な体験談でも話しましょうかね」と言って、
こんなふうに、話す内容といえば、基本的にうまくいった話ではなくて、「これは失敗談なんだけどさー」というテンションです。
それでも、その中身をよく聞いていると、「こんな女と付き合ったんだよね〜」という、反省風の自慢をしまくっています。
その中身というのも基本的に、「嫉妬深い女の子と付き合っちゃって困った」みたいな話をするのですが、よくよく聞くと、「二股かけてたら1人の女の子からめっちゃ嫉妬されちゃってさー」みたいな話をします。
基本、一途に1人の女の人を愛していればこんな問題は起こらなかったよな、と思うようなことばかりを口にして、「こんな女性がいいよね」というようなことを1人ひとりが話しまくります。
この「雨夜の品定め」は、こんなシーンが大真面目にずっと続き、最後はこう終わります。
いや、あれだけ話しておいて、結局最後は猥談に落ち着くんかい!?とツッコミを入れたくなってしまいますね。
どうしようもない部分をコミカルに描く
女性である紫式部はどんな気持ちでこのシーンを書いているのか、わかりません。
ですがきっと、ちょっと男性たちの「どうしようもないような部分」を、コミカルに描きたかったのではないかと考えられます。
実際、「年上の男性が年下の男性に女性論を熱く語る」「反省風の自慢をする」「よく聞くと男性が悪いけど、それに気付かずに女性のせいにする」というのは、現代にも当てはまることだと思います。
源氏物語にはこのように、ちょっとコミカルに語られているシーンもあります。「硬くて難しそう」と考えず、ぜひコミカルな源氏物語も楽しんでもらえればと思います。
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