生物は、刺激に反応するだけの存在から、いかにして能動的に行動するよう進化したのか。認知心理学の世界的権威が、意思決定の心理的構造の進化を解明した画期的論考だ。「行為主体性」とは、自らが意思決定し、能動的に行動する能力のことだ。
5億年前に生息したシー・エレガンス(ミミズに似た、単純な神経細胞を持った生物)は、動き回って食物を摂取し、有害物質に出くわすと退いた。しかし、刺激に反応しただけで行為主体ではないとされる。
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