東大合格する生徒「わかる」と簡単に言わない理由 完全に理解していなくても、つい装ってしまう

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(漫画:©︎三田紀房/コルク)

このように、「わかったふり」をしない、ということができるのは、1つの技術と言っても過言ではないのです。

「わからないこと」を「わからない」と素直に表現することができる子というのは、ほかの子に比べて「なんだか自分だけわかってないみたいで恥ずかしい」と感じてしまう場合も多いのですが、まったくそんなことはなく、むしろ素晴らしい才能を持っていると言っていいのです。ですから、「わからない」と言ってきた子供に対しては、むしろ「おお!よく言ってくれたね」と褒めるべきです。

子供が素直に言うことができない環境

『ドラゴン桜で学ぶ 伸びる子供の育て方』(星海社新書)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

逆に、親御さんや先生がこうした生徒を邪険に扱ってしまうことは多いですが、それは「子供がわからないということを素直に言うことができない環境」を作ってしまっています。

説明に対して「理解できない」という反応をした子に対して「どうしてわからないんだ」と言ってしまったり、何度同じ説明をしてもわからない子に「わからないわけがない」と言ってしまったり、そうしたことの積み重ねが、子供が素直に「わからない」と言えなくなってしまう環境を作ってしまうことも多いと思います。

子供の「わからない」に寛容になること。これも、教える側が持つべき1つのスキルだと言えるでしょう。

川本 雄介 東大セミナー講師、ドラゴン桜コース責任者

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かわもと ゆうすけ / Yusuke Kawamoto

石川県の進学塾・東大セミナーで何千人もの生徒を担当し、彼らの可能性を見抜いて多くの東大生を輩出してきた「伝説の講師」。高校3年間などの短期間ではなく、小さい頃から指導を行うことで生徒を羽ばたかせる「現場の鬼」。楽しく熱意ある彼の授業はアンケートを取れば常にハイスコアで、生徒からの支持は圧倒的。また、本気で向き合う面談は生徒と保護者ともに「涙なくして終われない」と評判。現在、株式会社日本エルデイアイ取締役。

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